神戸市東灘区の住みやすさとは？概要・住環境・家賃相場をご紹介

東灘区は、神戸市の東端に位置する近畿地方有数の住宅地です。
優れた利便性と海と山に囲まれた自然環境も相まって、住みやすい街としても注目されています。
この記事では、神戸市東灘区に引っ越しを検討している方に向けて、概要、住環境、家賃相場などから東灘区の住みやすさをご紹介します。

概要や特徴から見る神戸市東灘区の住みやすさ

東灘区（ひがしなだく）は、神戸市の9区のうちの一つで、市の東端に位置しています。
交通の利便性が高く、三宮へは15分、梅田へは30分でアクセスできることから、海と山に囲まれた自然環境も相まって、近畿地方有数の住宅地として発展してきました。
阪神・淡路大震災では甚大な被害を受け、一時的に人口が減少しましたが、その後の建設ラッシュにより人口が増加し、2020年10月1日の国勢調査では213,562人と、震災前を上回る水準になっています。
まずは、概要や特徴から見る東灘区の住みやすさをご紹介します。

概要・特徴①日本有数の酒どころ

東灘区の南部には「灘の生一本」の産地として知られる灘五郷のうち、御影郷、魚崎郷、そして一部が住吉郷に位置しています。
灘五郷とは、西郷、御影郷、魚崎郷、西宮郷、今津郷の5つの地域からなる、日本を代表する酒造地帯です。
阪神・淡路大震災で大きな被害を受けましたが、いち早く生産を再開し、現在も全国トップの出荷量を誇るなど、清酒業界をリードしています。
酒蔵地帯には独特の風情があり、各メーカーの資料館では酒造りの様子を見学することができます。
灘五郷を訪れると、酒蔵の看板や黒瓦と黒壁の建物、日本酒の香りなど、酒蔵の町ならではの風情を楽しむことができるでしょう。

概要・特徴②学生が集まる若者の街

東灘区の山手エリアには大学が点在し、阪急岡本駅やJR摂津本山駅周辺は学生が集まる若者の街として人気です。
おしゃれなカフェや雑貨店が多く立ち並び、若者たちの注目スポットとなっています。

概要・特徴③海上文化都市として開かれた六甲アイランド

沖合には、人工島である六甲アイランドがあります。
この島は海上文化都市として開発され、緑豊かでゆったりとした時間が流れる街並みが特徴です。
外資系企業の進出により多くの外国人が居住し、国際的な雰囲気が漂っています。
一部の店には外国語表記が見られ、異文化交流の場としても機能しています。

概要・特徴④清流・住吉川

東灘区の中央を流れる住吉川は、六甲山の最高峰付近を源流とし、いくつもの渓流を集めて大阪湾へと注ぐ二級河川です。
川の全長は4,073メートル、流域面積は11.49平方キロメートルです。
住吉川は、生活排水が流入しないため市内随一の清らかさを誇ります。
魚類ではオイカワ、カワムツ、カワヨシノボリが生息し、アユやアオサギも見られます。
上流ではゲンジボタルが生息し、アリアケスミレも咲いているなど、自然環境も豊かです。

概要・特徴⑤伝統文化の生きた街

東灘区は情緒豊かな下町、臨海工業地域、そしてだんじりをはじめとした伝統文化が息づく街という多様な顔を持っています。
東灘区の春の風物詩であるだんじり祭りは、毎年5月におこなわれ、各地区のだんじりが囃子とともに勇壮に駆け巡ります。
だんじりとは、車輪付きの車に人物や草木、鳥獣の飾りを立て、囃子に合わせて引いて練り歩くものです。
この祭りは江戸時代に各村落でおこなわれ、明治以降に現在の形に定着しました。

住環境から見る神戸市東灘区の住みやすさ

神戸市東灘区は、海と山に囲まれた恵まれた自然環境と、優れた交通アクセス、豊富な商業施設、そして医療機関が整った街です。
続いて、住環境からみる東灘区の住みやすさについてご紹介します。

住環境①交通アクセス

東灘区の交通アクセスは非常に便利です。
東灘区内にはJR神戸線、阪急神戸線、阪神神戸線、六甲ライナー（神戸新交通六甲アイランド線）が走っています。
三宮エリアへのアクセスが特に良いのは住吉駅、岡本駅、御影駅で、住吉駅から三宮駅までは約8分、岡本駅からは約7分、御影駅からは約5分です。
また、区内には145ヶ所のバス停があり、北側を神戸市営バス、東西を阪神バス、南側をみなと観光バスが運行しています。
各沿線との乗り継ぎもスムーズで、鉄道駅から離れたエリアでも快適に移動できるでしょう。
関西国際空港行きの空港リムジンバスも利用可能です。
自動車では、阪神高速（湾岸線・神戸線）にアクセス可能で、国道2号線と43号線が大阪と神戸を結んでいます。
東灘区と三田市を結ぶ県道95号線も利用できます。
6か所のインターチェンジがあり、区内から高速道路を利用しやすく、遠出にも便利です。

住環境②買い物

東灘区には数多くの商業施設があり、買い物がとても便利です。
東灘区には、阪神百貨店や阪神御影駅のほか、「御影クラッセ」や「セルバ甲南山手」など、多くの商業施設があります。
「御影クラッセ」にはファッションや生活雑貨、飲食店が、「セルバ甲南山手」にはアミューズメントやカルチャーセンター、フィットネスクラブが入っています。
また、「セルバ名店会」には昔ながらの魚屋や八百屋などの小売市場もあり、自炊をする方も利用しやすいでしょう。
さらに、区内には40店舗以上のスーパーマーケットがあります。
高級食材や輸入食品を扱う「いかりスーパー」や、地元で人気の「スーパーマーケット・トーホー」「コープこうべ」などがあり、阪急オアシスやライフといった大手スーパーも点在しています。

住環境③病院

東灘区には6つの総合病院があり、救急医療体制も整っているのも住みやすさの理由です。
3病院が救急医療に対応し、症状や緊急性に応じて対応・処置をおこないます。
緊急時には「＃7119」救急安心センターこうべに連絡することで、救急医療の相談や医療機関の案内を受けられます。
また、子どもの救急医療は「神戸こども初期急病センター」で受診可能です。
東灘区内にNICUはありませんが、近隣の3病院が出産に対応しているため、安心でしょう。

家賃相場から見る神戸市東灘区の住みやすさ

東灘区への引っ越しを検討する際、家賃相場が気になる方も多いでしょう。
最後に、東灘区の一人暮らし・カップル向け、ファミリー向けの間取り別（ワンルームから4LDK以上）の家賃相場についてご紹介します。

一人暮らし・カップル向け賃貸物件の家賃相場

東灘区は交通アクセスが良く、教育機関が多いため、利便性が高い人気エリアです。
おしゃれなカフェや雑貨店が並び、閑静な住宅街が広がります。
住吉駅周辺には住吉川が流れ、散歩やランニングに最適で、毎年6月には蛍も見られます。
生活の利便性と自然環境が整い、一人暮らしやカップルに最適です。
以下は、一人暮らし・カップル向けの間取りの家賃相場です。

●ワンルーム：約4.97万円
●1K：約5.12万円
●1DK：約6.35万円
●1LDK：約7.98万円
●2K：約7.07万円

ファミリー向け賃貸物件の家賃相場

東灘区は子育て支援が充実していることから、子育て中のファミリーも住みやすい環境となっています。
保育所や認定子ども園は75施設以上あり、2022年4月時点で待機児童はゼロです。
さらに、以下のような子育て支援を実施しています。

●15歳までの外来医療費助成
●18歳までの入院医療費助成
●妊娠検査費用の助成
●妊婦の歯科検診無料
●特定不妊治療費の助成

また、大学が多く、灘中学校や灘高等学校など有名進学校もあり、教育熱心な家庭に適した地域です。
そんな東灘区のファミリー向けの間取りの家賃相場は下記です。

●2LDK：約10.26万円
●3K：約10.02万円
●3DK：約10.04万円
●3LDK：約12.43万円
●4LDK以上：約15.88万円

東灘区は、多様なニーズに応じた住宅環境と豊富な子育て支援が揃っており、さまざまな世帯にとって魅力的なエリアです。

まとめ

神戸市東灘区は、交通の便が良く、三宮や梅田へのアクセスが容易なことから、自然環境に恵まれた住宅地として発展してきました。
灘五郷の酒造地帯、学生が集まる若者の街、異文化交流が楽しめる六甲アイランド、清流住吉川の豊かな自然、伝統文化が息づく地域など、多彩な特徴を持っています。
また、交通アクセスや商業施設が充実しており、総合病院も多数あり、子育て支援も手厚いことから、住みやすい環境が整っています。